ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「平地に波瀾を起こす」
<意味>
穏やかなところに強いて波風を立てること。好んでもめごとや争いごとを起こすこと。
「波瀾」は騒ぎやもめごとの意味。平らなところに波を立てるの意味から。
(出典:劉禹錫(りゅううしゃく))
「兵は神速を貴(たっと)ぶ」
<意味>
戦争には迅速な作戦・行動が第一。兵を動かす時はなによりもまず、迅速なことが大切だということ。
「兵」は軍隊・戦争、「神速」は神のように速いの意味。
(出典:魏志)
「臍(へそ)で茶を沸かす」
<意味>
非常におかしいので、笑わずにはいられない。また、あまりにばかげているので、大笑いせずにいられないということ。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」
<意味>
下手なものでもあれこれ数多く試みてみれば、まぐれ当たりということもあります。また、少しやってみてうまくいかないからと簡単にあきらめずに、幾度も挑戦してみれば成功するものであるということ。
下手な鉄砲撃ちでも、弾をたくさん撃っているうちには命中することもあるという意味から。
「下手の道具調べ」
<意味>
良い道具があったところで、たいしたこともできない仕事の下手な者に限って、道具にあれこれと注文をつけ選びたがるということ。
⇔[対義語]
「弘法筆を択(えら)ばず」
「下手の横好き」
<意味>
下手なくせにその物事をするのが大好きで、熱心であること。
「横好き」は専門でないもの、また、上手でないものがやたらに好きなこと。
⇔[対義語]
「好きこそ物の上手なれ」
「蛇に見込まれた蛙」
<意味>
非常に恐ろしいものや苦手なものなどの前に出て、身がすくんで動きが取れなくなることのたとえ。
蛙は蛇に狙われると恐ろしさのあまり動けなくなることから。
「弁慶の泣き所」
<意味>
向う脛(むこうずね)、または中指の第1関節から先のこと。転じて、その人の弱点や急所のたとえ。
そこを蹴られれば、弁慶ほどの豪傑でも痛くて泣く急所の意味から。
「鞭声(べんせい)粛々夜河を渡る」
<意味>
川中島の合戦時、上杉謙信率いる越後勢が夜陰に紛れ、馬を打つ鞭の音もなく、静かに川を渡るさまを描いています。
江戸後期の歴史家・文人の瀬山陽が作った漢詩「不識庵(ふしきあん)機山を撃つの図に題す」の冒頭の一節。
詩吟の定番で、「粛々と」という言葉が今でも使われます。