ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「知らぬが仏」
<意味>
実情を知ると腹が立つけれど、知らなければ怒ることもなく、仏のように穏やかにしていられるということ。
また、みんなにばかにされているのに、本人のみが知らないで平気でいるさま。
「白羽の矢が立つ」
<意味>
大勢の中から特別に選び出されること。
人身御供(ひとみごくう)に選んだ少女の家の屋根に、神が白い羽根の付いた矢を立てたという言い伝えから。
「人事を尽くして天命を待つ」
<意味>
できることは最善の努力をもって全て尽くしたうえで、あとは天の命令を待つということ。
「人事」は人間の力でできる事柄。「天命」は天の命令の意味。
(出典:初学知要)
「人生、朝露(ちょうろ)の如し」
<意味>
人の一生は、朝日を受けてたちまち消えてしまう朝露のように、短くはかないものだということ。
(出典:漢書)
「進退、これ谷(きわ)まる」
<意味>
進むことも退くこともできない困難な状態に追い込まれること。
「谷」は窮(きわ)まるの意味。
(出典:詩経)
「死んだ子の年を数える」
<意味>
今さらどうしようもない過去のことについて、愚痴を言ったり、後悔したりすることのたとえ。
今生きていたら何歳になると、数えてみても始まらない死んだ子の年齢を数えるという意味から。
「死んで花実(はなみ)が咲くものか」
<意味>
人間死んでしまったら全ておしまいです。どんな状況にあっても、生きていればこそ、良いこともあるということ。
死んだ木に花が咲いたり実がなったりしないという意味から。
{類義語}
「死ぬ者貧乏」
「心頭を滅却すれば火もまた涼し」
<意味>
どのような困難に遭おうとも、心の持ち方一つで辛さを感じなくなり、乗り越えることができるということ。
「心頭」は心、心中、「滅却」は消し去ること。心の中から雑念を消し去って、無念無想の境地に達すれば、火さえも涼しく感じられるという意味から。
武田信玄に仕えた僧・快川(かいせん)が織田勢に責められ、甲斐の恵林寺で焼死した時に唱えたと伝えられる言葉。
「辛抱する木に金がなる」
<意味>
忍耐してこつこつ励めばいつか成功し、財産も持てるようになるということ。
「木」は「気」にかけて言ったもの。