ことわざ・4字熟語など

ことわざシリーズ・「て」その1

ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。

そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。



「手が空けば口が開く」

<意味>

仕事のない苦しい暮らし向きのこと。また、仕事が暇になった時、とかくおしゃべりに興ずる様子のこと。
仕事がなく手が空けば、ひもじくなって口が開くという意味。

「敵に塩を送る」

<意味>

敵対する相手が困っている時、救いの手を差し伸べること。お互い対等に戦うために相手の窮状を救うことのたとえ。

戦国時代、甲斐の武田信玄のもとに塩が入らなくなり、困っていることを知った越後の上杉謙信が、敵対する相手にもかかわらず、塩を送って助けたという逸話から。

「敵は本能寺にあり」

<意味>

真の目的が別のところにあることのたとえ。

戦国時代、明智光秀が備中(びっちゅう)の毛利を攻めに行くと称して出陣し、途中で進路を変えて京都の本能寺に居る織田信長を襲ったことから。

「敵もさるもの引っ掻くもの」

<意味>

敵対する相手もなかなかの実力であなどれないということ。
「さるもの」は然(さ)る者、さすがな者の意味。これを「猿」にかけ、引っ掻くと続けたもの。

「鉄は熱いうちに打て」

<意味>

人は純粋で柔軟な若いうちに、頭も身体も鍛えておくべきだということ。また、何事も熱い情熱が冷めないうちに実行した方が良いということ。

鉄は真っ赤に焼けている間なら自由な形にしやすく、鍛えられるけれども、時間が経って冷えてしまうと簡単に形が変えられないことから。

{類義語}

「好機逸すべからず」

「出物腫れ物、所嫌わず」

<意味>

おならやおできなどは、時と場所を選ばず都合の悪い場合でも出てしまうということ。

「出る杭は打たれる」

<意味>

才能があり、それが際立って目立つ人は、とかく人から妬まれたり憎まれたりするものだということ。
また、出過ぎた行為をして、周りから非難されること。

同じ高さで並んだ杭の中で一本高いものがあれば、叩いて高さを揃えられることから。

{類義語}

「高木は風に折らる」

「伝家の宝刀」

<意味>

先祖代々伝わる家宝の名刀のこと。いざという時のみ使う、最終的な手段や方法。奥の手。切り札。

「天気晴朗なれど波高し」

<意味>

天気は晴れているけれども、風は強いため波は高いという意味。

1905年、日本海軍連合艦隊とロシア・バルチック艦隊が激突した日本海海戦の前に、連合艦隊の参謀、秋山真之(さねゆき)が起草した電文の一節。
天気予報文の一節を引用したにすぎないものでしたが、連合艦隊がバルチック艦隊に圧勝したことで、歴史に残るフレーズとなりました。

「天災は忘れたころにやってくる」

<意味>

自然災害は、以前の災害を忘れかけた頃、人々がその警戒心をなくした頃にふたたび襲ってくるという戒め。ふだんからの心がけが大切だということ。
物理学者、随筆家の寺田寅彦の言葉から。

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