ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「春宵(しゅんしょう)一刻値千金」
<意味>
月がおぼろに霞み、花の香りが漂う春の夜は、ほんのわずかな時間が千金にも値するほどすばらしいということ。
「一刻」はわずかな時間、「千金」は千両・大金の意味。また「値」は本来「直」と書きます。
(出典:蘇軾(そしょく))
「春眠、暁を覚えず」
<意味>
春の夜は、短い上に心地良く眠れるので、夜が明けたことにも気づかない。春の朝は容易に起きにくいということ。
(出典:孟浩然)
「小異を捨てて大同につく」
<意味>
少々の意見の違いにはこだわらないで、基本的なことが一致していれば、大方が支持する意見に従うこと。
「大同」は多くの人が一つにまとまること。
「正直の頭(こうべ)に神宿る」
<意味>
正直な人は神様が見守ってくれているということ。
⇔[対義語]
「正直者が馬鹿を見る」
「正直は一生の宝」
<意味>
正直な人間は人から信頼され、その信頼によって幸福を得ることができます。正直さこそ一生の宝のようなものだということ。
「少年老いやすく学成り難し」
<意味>
月日の過ぎるのは早いもので、少年もすぐ老人になってしまうけれど、学問はなかなか成就しないということ。
この後に「一寸の光陰軽んずべからず」と続きます。「一寸の光陰」はわずかな時間の意味。
若いうちからわずかな時間をも大切にして学問に励まなくてはならないということ。
(出典:朱熹)
「勝負は時の運」
<意味>
勝ち負けは運やはずみに左右されるもので、必ずしも実力通りに決まるものではないということ。
勝負に負けた人を慰める時などに使われます。
「将を射んとせばまず馬を射よ」
<意味>
目的とするものを手に入れるには、はじめに相手が頼りにしているものに狙いを定めて、それを攻め落とすのが有効だということ。
敵将を討ち取ろうとするなら、まず敵将の乗っている馬を射止めよという意味から。
「小を捨てて大に就く」
<意味>
あまり重要でないことを捨てて、重要なことの方に力を注ぐこと。
{類義語}
「小の虫を殺して大の虫を助ける」
「初心、忘るべからず」
<意味>
何事においても、最初の気持ち、謙虚さ、真剣さを忘れてはならないということ。また、最初の目的を忘れるなということ。
物事に慣れて怠け心を起こしたり、うぬぼれたりすることを戒める世阿弥(ぜあみ)の言葉から。