ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「京の着倒れ、大阪の食い倒れ」
<意味>
京都の人は衣装に金を惜しまず、大阪の人は食に金を惜しまない。
そのために財産を傾けるのも顧みない人もあるということ。
「器用貧乏人宝」
<意味>
器用な人は人から重宝がられるけれど、当人は1つのことに徹することができず、大成しないということ。
「器用貧乏」は、器用なゆえにかえって貧乏するという意味。
「人宝」は他人にとって宝、つまり重宝がられるという意味。
{類義語}
「多芸は無芸」
「漁夫の利」
<意味>
両者が争っているすきに第三者が利益を横取りすること。
中国・戦国時代に生まれた言葉。
川辺でシギがハマグリをつっつき、シギとハマグリは争いに夢中になっていました。それを見た漁師がシギもハマグリも捕まえてしまったという話から。
趙の蘇代という者が、燕と趙が争っている間に大国の秦にしてやられてしまうので、無用な争いは止めるよう、趙王に忠告した時にしたたとえ話。
「清水の舞台から飛び降りる」
<意味>
必死の覚悟で決断し、ものごとを実行すること。
京都の清水寺の舞台は高い崖に架けられており、そこから飛び降りたら命の保証はないことから。
「義理張るより頬張れ」
<意味>
義理を欠くまいと無理な付き合いをするよりも、自分の利益や暮らしの充実を優先せよということ。
⇔[対義語]
「義理と褌(ふんどし)欠かされぬ」
「麒麟も老いては駑馬に劣る」
<意味>
優れた人物でも年老いて衰えると凡人にさえかなわなくなるということ。
ここでの「麒麟」は、1日に千里を走るという駿馬。
「駑馬」は足ののろい馬。
名馬も年をとればつまらぬ馬にも劣るということ。
(出典:戦国策)
⇔[対義語]
「腐っても鯛」
「義を見てせざるは勇なきなり」
<意味>
人として当然なすべき正しいことと知りながら実行しないのは、その人に勇気がないからであるということ。
(出典:論語)
「槿花(きんか)一日の栄」
<意味>
人の世の栄華は長続きすることはなく、はかないものだということ。
槿花はむくげの花。この世の栄華は、朝咲いて夕方にしぼんでしまうむくげの花のようにはかないという意味から。
(出典:白居易)
{類義語}
「朝顔の花一時」
「金時の火事見舞い」
<意味>
顔が真っ赤になること。
「金時」は源頼光の四天王の1人「坂田金時」のことで、幼名は「金太郎」。
相模の足柄山に住む山姥(やまんば)と赤竜との間に生まれた子供で、全身が赤かった。
赤ら顔の金時が火事見舞いに行けば、熱気で顔がいっそう赤くなることから。