ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「溺れる者は藁をも掴(つか)む」
<意味>
困り切っている者は、助かりたい一心で全く頼りにならないものにさえしがみついて、救いを求めてあがくということ。
溺れかけている者は、水に浮かんでいる藁のように役に立たないものでもつかんで助かろうとすることから。
「お前百までわしゃ九十九まで」
<意味>
共に元気に長生きして仲睦まじく暮らしていこうという夫婦の願いをうたったもの。
「お前」は夫、「わしゃ」は妻のことで、この後に「共に白髪の生えるまで」と続きます。
「思い立ったが吉日」
<意味>
あることをしようと思い立ったら、日を選ばずにすぐに取りかかった方が良いということ。
「吉日」は暦で縁起が良いとされる日です。何かしようと一念発起したら、その日が吉日なので、日の良し悪しは関係なくすぐに実行するべきという意味。
「思うに別れて思わぬに添う」
<意味>
愛しい人とは結ばれず、思ってもいなかった相手と結婚するように、男女の仲とは思い通りにはいかないということ。縁とは不思議なものだという意味。
{思うに添わで、思わぬに添う}
「思う念力、岩をも通す」
<意味>
心を込めて物事に取り組めば、どんなことでも必ず成し遂げられるということ。
ここでの「念力」は、ある事を念ずる精神力のことで、「石に立つ矢」の故事から。「一念岩をも通す」とも言います。
「親思う心に勝る親心」
<意味>
子供が親を思う心よりも、親が子供を思う心の方がいっそう深いということ。
吉田松陰の辞世の歌「親思ふこころにまさる親心けふ(今日)のおとづれ何ときくらん」から。
「親子の仲でも金銭は他人」
<意味>
血を分けた親と子の間でも、金銭に関しては他人と同様、けじめをつけなければいけないという戒め。
また、親子の間でも金銭に関しては他人のように水くさいものになるということ。
「親は一世、夫婦は二世、主従は三世」
<意味>
親子の関係は今世だけに限られるものであり、夫婦の間は前世と現世、または現世と来世の二世に渡り、主従の関係は前世・現世・来世の三世にまたがるほど深いということ。
「親の意見と冷や酒は後で利く」
<意味>
親の意見は、言われた時はさほど重要に感じられなくても、後々になってからなるほどと思い当たる点が多々あるということ。
冷や酒がしばらく経ってから利きだすように、親の意見も後になってから利いてくるということから。
「親の光は七光」
<意味>
本人にそれほどの実力や才能がなくても、親の社会的地位のおかげでいろいろと恩恵を受け、得をするということ。
「親の七光」とも言います。