ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「忘形(ぼうけい)の交わり」
<意味>
身分や貧富の差などに隔てられることのない、きわめて親しい交わり。
「忘形」は相手の地位や身分、風采など外形的なことにとらわれないこと。
ちなみにこのような交わりを結ぶ親友を「忘形の友」と呼びます。
(出典:唐書(とうじょ))
「望蜀(ぼうしょく)」
<意味>
1つの望みをかなえて、さらに次の望みを持つこと。
漢帝国を回復した後漢の光武帝が、苦難のすえに隴西を平定し、さらに蜀の平定を望んだことから。その後、実際に光武帝は蜀を征服しました。
「望蜀の嘆」とも言います。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」
<意味>
あまりにもその人を憎いと思うと、その人に関わりのある全てが憎らしく思えてくるということ。
僧侶を憎いと思うと、着ている袈裟までが憎く思えてくるという意味から。
「忙中、閑あり」
<意味>
忙しい仕事の合間にも、一息つく時間はあるものだということ。
「忙中」は多忙の最中、「閑」は暇の意味。
「棒ほど願って針ほど叶う」
<意味>
大きな願望を持っていても、ほんのわずかしか叶えられないということ。
棒ほどの大きな願い事も、針ほどのものしか叶えられないという意味から。
「臍(ほぞ)を噛む」
<意味>
およばないことを悔やむたとえ。後悔してもどうにもならないこと。
「臍」はへそのこと。自分のへそを歯で噛もうとしても、どうしても届かないという意味から。
(出典:春秋左氏伝)
「仏作って魂入れず」
<意味>
ものごとの一番重要な部分が欠けていることのたとえ。せっかく作り上げたのに、肝心な部分がおろそかになっているということ。
仏像を作っても、魂を入れなければ仏像の役目をなさないという意味から。
{類義語}
「画竜点睛(がりょうてんせい)を欠く」
「仏の顔も三度」
<意味>
いかに仏様のような温和な人でも、何度も無礼なことをされれば怒り出すというたとえ。
慈悲深く心の広い仏でも、三度も顔をなでまわされれば腹を立てるという意味から。
「骨折り損のくたびれ儲け」
<意味>
労力ばかりかかってなんの効果も得られず、ただくたびれただけであるということ。
儲けようとしたけれど、骨を折った分だけ損をし、残ったのは疲労感のみだったということ。
「惚れた欲目」
<意味>
好きになってしまうと、その相手を実際以上に良く見てしまうこと。欠点でさえも良く見えてしまうということ。
{類義語}
「あばたもえくぼ」