ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「ないが意見の総じまい」
<意味>
財産を使い果たしてしまえば、放蕩(ほうとう)も自然と止むということ。
放蕩や遊興をやめろといくら忠告しても聞かない者でも、金を使い果たしてしまえば、いやおうなく道楽もできなくなります。財産がなくなることで、意見する必要がなくなるという意味。
「ない袖は振れぬ」
<意味>
金や物、能力などがないために、してやりたくてもどうにもできないということ。
いくら袖を振りたくても、ない袖を振るわけにはいかないという意味から。
「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る」
<意味>
規則や秩序を守るために、命令に背いた者は私情にとらわれずに厳罰に処するということ。
中国・蜀の名将、諸葛孔明が、命令に違反した部下の馬謖を泣きながら斬ったという故事から。
(出典:十八史略)
「ない時の辛抱、ある時の倹約」
<意味>
金がない時には不自由でも借金をせずにじっと我慢し、金がある時にはあるにまかせて浪費せずに倹約を心がけよということ。
「長い物には巻かれろ」
<意味>
権力や勢力が強く、力の及ばない者には抵抗せず、おとなしく相手の言いなりになっておく方が賢明だということ。
「鳴かぬ蛍が身を焦がす」
<意味>
口に出して言うよりも何も言わない者の方が、その心中の思いは切実で強いものがあるということ。
鳴くことのできない蛍が、心中に思いを秘めて身を焦がすかのように光っていることから。
「流れに棹さす」
<意味>
周囲の成り行きや情勢に合わせて、物事をさらにうまく進めること。機に乗じてさらに力を加え、物事を調子よくはかどらせること。
流れに乗って棹を操り、小舟を進めるという意味から。
「泣き面(つら)に蜂」
<意味>
良くないことが重なって起こること。
泣いてむくんでしまった顔を、蜂が刺してさらに泣かせ、腫れさせるという意味から。
{類義語}
「弱り目に祟り目」
「泣く子と地頭には勝てぬ」
<意味>
理屈の分からない者や権力者と争ってもむだであるということ。
「地頭」は中世の荘園を管理した権力のある役人。
「泣く子は育つ」
<意味>
大きな声でよく泣く赤ん坊は元気がある証拠だから、丈夫にたくましく育つということ。