ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「鹿を逐(追)う者は山を見ず」
<意味>
一つのことに夢中になると、他のことを顧みる余裕がなくなり、周囲の状況・状態が分からないということ。
山で鹿を追い回している者は、山に居ながらも山全体のことが目に入らないという意味から。
「鹿を指して馬となす」
<意味>
明らかな間違いや理屈に合わないことを無理に押し通すこと。
始皇帝の死後、幼い帝の末子を二世皇帝として自らは宰相となった趙高が、幼少の皇帝に鹿を「馬です」と言って献上しました。
幼帝は「これは鹿ではないのか」と側近たちに尋ねたところ、臣下の多くが趙高の権力を恐れて「馬です」と相づちをうったという故事から。
(出典:史記)
{類義語}
「這っても黒豆」
「地獄で仏に会ったよう」
<意味>
ひどく困っている時などに、思いがけないところから助けが入った時のうれしさをあらわす言葉。
地獄で慈悲深い仏様にひょっこり会ったようなうれしさの意味から。
{類義語}
「闇夜の提灯」
「獅子身中の虫」
<意味>
内部の者でありながら、内部に害をもたらす者。また、内からわざわいが生じるというたとえ。
獅子の体内に寄生して、獅子の恩恵にあずかっていながら害を加えて死に至らしめる虫のことから。仏経語。
(出典:梵網経)
「親しき仲にも礼儀あり」
<意味>
親しくなるととかく遠慮がなくなりがちで、それが不仲の原因となりかねない。だから、どんなに親しい仲でも礼儀は大切であるということ。
「舌の根の乾かぬうちに」
<意味>
言い終わるか終わらないうちに、ということ。言い終わったすぐ後に、それと反することを言った時に非難して言う言葉。
「死中に活を求める」
<意味>
絶望的な状態の中で、なんとか必死に活路を探し求めること。
また、切羽詰まった状況を打開するために、危険の中に決死の覚悟で飛び込んでいくこと。
「失敗は成功のもと」
<意味>
失敗してもその原因を明らかにして反省し、同じ失敗を繰り返さないように心がければ成功への道が開けます。失敗によって成功が得られるのだから、失敗は成功のもとともいえるということ。
「疾風に勁草を知る」
<意味>
困難や試練にあった時、初めてその人の意志の強さや値打ちが分かるということ。
「疾風」は速く激しい風、「勁草」は強い草。
激しい風が吹くと、弱い草はみな折れてしまうから、強い草がその時初めて見分けられるという意味から。
(出典:後漢書)
「十遍読むより一遍写せ」
<意味>
何度も読むより一回書き写した方が書物の内容をよく理解できるということ。