ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「聞いて極楽、見て地獄」
<意味>
話に聞いたものと実際に見たものが、まるっきり違うということ。
話に聞いた限りではまるで極楽のようだと思われたことが、現実に見てみたら地獄のようなありさまだったということから。
{類義語}
「聞くと見るとは大違い」
「既往は咎(とが)めず」
<意味>
既に済んでしまったことをいろいろ非難しても仕方がない。それよりもこれから先のことを慎重にせよということ。
「既往」は過ぎ去ってしまったという意味です。
(出典:論語)
「気が利きすぎて間が抜ける」
<意味>
細部にまでよく注意が行き届くが、かえってこだわりすぎて肝心なところを見落としているということ。
「危急存亡の秋(とき)」
<意味>
危険が目前に迫り、生き残れるか滅びるかの重大な時期。
ここでの「秋」は、大切な時期という意味。
(出典:出師表(すいしのひょう))
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
<意味>
知らないことを聞くのは恥ずかしいことだけれども、それは一時だけのこと。聞かずに知らないでいれば、一生無知として恥をさらすことになります。知らないことは恥ずかしがらずに、積極的に質問した方が良いということ。
{類義語}
「問うは一旦の恥問わぬは末代の恥」
「騎虎の勢い」
<意味>
虎に乗って走る者は、その勢いは凄まじいものの降りることができない。
降りたら最後、猛獣である虎に食われてしまう。
そこから、物事を始めたら途中でやめられないことのたとえ。または、やめるにやめられない激しい勢いを意味します。
中国・隋の高祖文帝の妻が言った言葉です。文帝が権力の奪取をためらっていた時、この言葉を発して夫を決意させました。
「疑心、暗鬼を生ず」
<意味>
心に疑いを持っていると、たいしたことでもないことでも恐ろしく思ったり、疑わしく感じること。
疑いの心があると、暗闇の中にいるはずのない鬼の姿が見えたりするという意味から。
略して「疑心暗鬼」とも言います。
(出典:列子)
{類義語}
「落ち武者はすすきの穂にも怖(お)ず」
「木で鼻をくくる」
<意味>
相談や頼みごとを受けた時に、ひどく不愛想な応対をしたり冷淡な態度を取ったりする様子。
「くくる」はこするという意味の「こくる」が変化した言葉。鼻をこするにしても、木ではしっくりいかないことから。
略して「木で鼻」とも言います。
「木に竹を接(つ)ぐ」
<意味>
2つのものの性質が違い過ぎて調和がとれず、前後の釣り合いが取れないこと。つじつまが合わないことのたとえ。
木に竹を接ぎ木しようとしてもうまくいかないことから。
略して「木に竹」とも言います。
「木に縁(よ)りて魚(うお)を求む」
<意味>
手段や方法が間違っていたら、絶対に目的を達成できないということ。また、不可能な望みを持つこと。
木に登って魚を獲るという意味から。
(出典:孟子)