ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「秋の鹿は笛に寄る」
<意味>
恋のために身を滅ぼすこと。また、弱みにつけこまれて利用されることのたとえ。
秋は鹿の発情期で、雌鹿の鳴き声に似た笛で雄鹿がおびきよせられ、人間に捕えられてしまうことから。
「秋の日は釣瓶(つるべ)落とし」
<意味>
秋は急速に日が暮れていくことのたとえ。
井戸の中へ釣瓶を落とすとあっという間に落ちることから。
⇔[対義語]
「春の日は暮れそうで暮れぬ」
「悪事、千里を行く」
<意味>
悪い噂は、あっという間に遠くまで伝わるという意味。
「好事門を出でず、悪事千里を行く」(良い評判はなかなか伝わらないが、悪い噂はすぐに広まる)とも言います。
「悪女の深情け」
<意味>
器量の良くない女性ほど愛情が強く、反面、嫉妬心も激しいということ。
ここでの「悪女」は容姿の悪い女のことです。
「悪銭、身に付かず」
<意味>
不正なことをして得たお金は、つまらないことに使い、すぐになくなってしまうということ。
「浅い川も深く渡れ」
<意味>
ささいなことに見えても、決して油断してはいけないことのたとえ。
浅い川でもどんな危険があるか分からないので、深い川と同様に注意して渡れという意味です。
「朝(あした)に道を聞かば夕べに死すとも可なり」
<意味>
朝に正しい人の道理を聞き、それを理解できたなら、たとえその日の夕方に死んだとしても悔いはないという意味。
「足下(あしもと)を見る」
<意味>
相手の弱点を見越してつけこむこと。
駕籠舁(かごかき)や馬方などが旅人の足下の疲れ具合を見て、弱みにつけこんで法外な値段を要求したことが語源とされています。
「明日ありと思う心の仇桜(あだざくら)」
<意味>
明日をあてにして今日をおろそかにしていると、いつどんなことが起こり、好機を逸するか分からないという意味。
桜の花が今日咲いているからといって、明日もまだ咲いているだろうと思っても、夜の間に風や嵐により翌朝には花が散ってしまうかもしれないということ。
親鸞作と伝えられる「夜半(よわ)に嵐の吹かぬものかは」と続く歌から。
「頭隠して尻隠さず」
<意味>
短所や悪事などの一部を隠しただけで、全て隠し通せたつもりでいること。
雉子(きじ)が草むらに頭だけを突っ込んで隠れ、尾が出ているのに気が付かない様子が語源とされています。