ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「曲がらねば世は渡られぬ」
<意味>
正直一点張りや道理にかなった正しいことだけでは世の中をうまく渡ってはいけない。時には自分の意見を曲げてでも世間に同調する必要があるということ。
{類義語}
「人と屏風は直(す)ぐには立たぬ」
「枕を高くして寝る」
<意味>
安心してぐっすり眠ること。また、心配事がなにもないことのたとえ。
敵が襲ってくる心配がなく、枕を高くして眠れるという意味から。
(出典:史記)
「松かさより年かさ」
<意味>
年上の人が積んだ長年の経験やそこから生まれた知恵は役に立つから尊ぶべきだということ。
「年かさ」と「松かさ」の語呂合わせ。
{類義語}
「亀の甲より年の劫(こう)」
「待つ間が花」
<意味>
物事は、あれこれ想像して期待しながら待っている間が一番楽しいということ。
「花」は最も良い時期の意味。
「待つ身より待たるる身」
<意味>
待たせるつもりなどないのにやむを得ず待たせてしまう場合、待っている人も辛いだろうけれど、待たせている方も心苦しくて辛いということ。
「俎板(まないた)の鯉」
<意味>
他人の意のままになるより他にどうしようもない状態のたとえ。
俎板の上に乗せられ、どう料理されても仕方のない状態にある鯉の意味から。
「眉に唾を付ける」
<意味>
嘘ではないかと疑う。だまされないように用心する。
狐や狸に化かされないためには眉に唾をつけると良いという俗信から。「眉唾」はだまされないよう用心すること。また「眉唾物」はいかがわしくて信用できないものの意味。
「丸い卵も切りようで四角」
<意味>
物事は、同じことを言っても話のしかたひとつで円満に行くこともあるし、角が立つこともあるということ。
丸い形をした卵でも、切り方によっては四角になるという意味から。
「ものも言いようで角が立つ」と後に続けても言います。
「丸くても一角あれや人心」
<意味>
正確が温厚で柔和であることは良いことであるけれど、それだけではお人好しととられがち。時には主体性を保つためにも、自分の意地を通す強い面、つまり、少しは角があった方が良いということ。
「あまりまろきは転び安きぞ」と後に続けても言います。「一角」は性格がちょっと角立っていること。
「真綿で首を締める」
<意味>
時間をかけてじわじわといじめたり、遠回しに痛いところをついたりすることのたとえ。
「真綿」は屑繭(くずまゆ)を引き延ばして綿のようにしたもの。柔らかい真綿で首を絞めるのは時間がかかり、苦しむ時間は余計長くかかることから。
「締める」は「絞める」とも書きます。