SEOとは、ご存知の方も居るでしょうが、検索エンジン最適化のことです。
検索エンジンの上位に表示させるためのSEO対策にはさまざまな手法やテクニックがあります。
ユーザーの検索意図を考えたSEO、および検索エンジンにも理解されやすいライティング手法とはどんなものでしょうか。
ここでは、SEOに効果のあるWebライティング法について解説していきます。
目次
SEOを考えたWebライティング手法
現在、SEOに効果のあるWebライティングは、検索意図を意識したユーザー寄りのライティングです。
しかし、これからはユーザーだけでなく、Googleなどの検索エンジン(以後ロボットと呼びます)の両方にすり寄ったライティングを考慮に入れるべきであると考えられています。
なぜならばロボットは、現状では検索意図を完全に読み取れていないからです。
そのため、コンテンツにはキーワードを入れることが必要になってきます。
自立語の活用
文章の中にある名詞や動詞、形容詞、形容動詞といった品詞は自立語と言いますが、ロボットはこの自立語を重要視しています。
ロボットは文意まで完全に読み解けないので、この自立語を活用することが有効となります。
共起関係の言葉や関係性のある言葉も活用
さらに、キーワードと一緒に一緒に使用されやすい共起関係の言葉も有効とされています。
例えば、「ラーメン」に関するコンテンツであれば、「チャーシュー」「めん」など、一緒に用いられることの多い言葉です。
そして、この共起関係だけでなく、同義語や類義語、対義語などの関係性のある言葉もうまく活用することで、コンテンツの幅や深みが増していくことになります。
また欲する情報をいち早く探し出せるコンテンツをロボットは評価します。
そしてコンテンツ内の構成において、見出しと、そのすぐ下に説明書きの段落を設けるといった論理要素の意図をくんだ書き方をすることで、ロボットにアピールすることができます。
SEOを意識してWebサイトのテーマを決める
ブログ等のコンテンツのテーマ(タイトル)を決める際、検索者の目的とズレがないか妥当性を確認する必要があります。
そして検索需要を軸としてタイトルを構築します。
その際に役に立つツールが、「関連キーワード取得ツール」です。
https://www.related-keywords.com/
上記のURLにアクセスして、例えば「キャベツ レシピ」と入力すると、Googleサジェスト欄には「お弁当」「鍋」「おかず」などの検索数の多いワードが出てきます。
このように、キーワードに対して検索されやすいワードを加えてタイトルを決めると、多くのユーザーの疑問に答えるコンテンツとして閲覧数も増え、ロボットにも評価されやすくなるでしょう。
検索意図もくんでコンテンツを構成
そしてさらに、ユーザーが本質的に欲する検索意図もくんでコンテンツを構成することで、潜在的な需要も的確に掘り起こすことができます。
例えば、「ダイエットサプリ 購入」の検索意図は、「サプリを購入してダイエットしたい」ということですが、さらにダイエットの目的を追求すると、「彼氏が欲しい」とか、「彼氏に嫌われたくない」などの本質的欲求が見え隠れします。
このことを踏まえ、前述の関連キーワード取得ツールにて「ダイエット 彼氏」と検索すると、「ダイエット 彼氏のために」「ダイエット 彼氏ができた」などのサジェストワードが出てきます。
そのワードをもとに、「このダイエットサプリを試したら彼氏ができた!」といったタイトルにすると集客が図れるようになります。
そして、共起関係の言葉は、コンテンツのテーマとして活用できます。
そのため、共起関係の言葉を核としてコンテンツを作成していくとうまくいきます。
コンテンツに幅や奥行を持たせるためには、共起関係以外の関係性のある言葉も利用しましょう。
具体的には以下の5種類があります。
・同義関係(同じ意味で言い換えた言葉)
・類義関係(意味が類似し、場合によっては代替ができる言葉)
・包含関係(キーワードや内容が含まれる言葉)
・対義関係(意味が対照的、または反対の意味を持つ言葉)
・合成関係(2つをくっつけて構成している言葉)
これらの関係性のある言葉を用いてさまざまな角度からテーマをくみ上げて繋げることで、潜在需要を取り込むことができます。
1記事1テーマに絞る
テーマを明確にするためには1記事1テーマに限定しましょう。
これを守らないと、ページの趣旨がぼやけたり、タイトルが必要以上に長くなってしまいます。
需要のあるキーワードであるか確認する
キーワードについて、現在、成長の兆しがあるのか、先々にも需要があるのか確認することも大事です。
それには、「Google Trends」⇩
https://trends.google.co.jp/trends/?geo=JP
というフリーツールを活用しましょう。
検索数の変化を視覚的に確認することができます。
SEOに効果のあるWebライティングの基礎
検索エンジンで検索した際に表示される内容は、各コンテンツのタイトルとディスクリプション(概要説明)です。
つまり、検索者がサイトに来る前に最初に目にする内容なので、これらはキーワードを意識するだけでなく、コンテンツの内容と一致させておく必要があります。
見出しは簡潔に
見出しについては、簡潔にまとめることでロボットに正確に伝えることができると同時に、ユーザーも読みやすくなります。
Abobe the foldを意識して
ロボットはWebサイトのブログ等のページを上から順番に読み込んで情報を取得していきます。
その際、サイトのマイナス要因を引いて行って、途中で解析を止めて帰ってしまう場合もあるため、重要キーワードを用いた、「コンテンツ内で最も伝えたいこと」はなるべく最初の方に持っていくようにしましょう。
特に、画面をスクロールしないで見ることができる Above the fold(アバブ・ザ・フォールド)内に重要キーワード・タグを設置することを意識することが大切です。
業界の専門用語も活用
業界の専門用語は、SEOの観点からはぜひ使っていくべきものです。
なぜなら、専門用語はその業界内でよく使用されるため、共起関係の言葉である可能性が高く、ロボットからも高く評価されやすいからです。
例えばネイル業界において、専門用語は「ネイルチップ」、一般的用語は「つけ爪」で、ロボット向けの専門用語とともにユーザー向けの一般的用語も用いることで、検索エンジンのロボットだけでなく、ユーザーにも配慮された言葉となり、どちらからも共感を得ることができます。
検索に使われやすい言葉を用いる
文章を書く際、検索にひっかかりやすい言葉を用いるよう意識した方が良いです。
例えば、「洗濯機 買い取ってもらう」よりは「洗濯機 買取りしてもらう」の方が、実際に検索する側としては使われやすい言葉です。
これについては、前述の関連キーワード取得ツールにて確認するようにしましょう。
コンテンツは質×量
コンテンツは質×量です。他のサイトと競合している場合、量が勝負の分かれ道となります。
そのため、コンテンツの原文はページ内全体として(ヘッダー部分なども含めて)最低1500文字前後を目安に作成しましょう。
なお、文章を作成するにあたり、なるべく自立語や関係性のある言葉を使用するのはもちろんのことですが、さらに、簡潔にまとめて密度の濃い文章にした方が、SEOに響きやすくなります。
例えば、「ピザを持ってきてくれるお店の一覧」よりは「宅配ピザの店舗一覧」の方が、検索語も意識しつつ、質(濃い文字密度)も保つ内容となるのです。
また文章を作る際には、類義語などの関係性のある言葉を利用し、さまざまな検索に対応できるように改善することも求められます。
箇条書きのおすすめ手法
箇条書きの際におすすめしたい手法が「4±1の法則」です。
これは、箇条書きを3~5個の固まりにして表示する方法で、それ以上になる場合は細分化して表示します。
例えば、
・本棚
・テレビ台
・座いす
・ソファー
の他にも「エアコン」「食器乾燥機」「冷蔵庫」「電子レンジ」があった場合、さらにひと固まりに分けると見やすくなります。
なお、箇条書き表示する際は、事前に説明を書いてから箇条書きの順番に書きます。
なぜなら、その方がロボットも理解しやすくなるからです。
例えば、
「鹿児島本線を縦断して旅行するなら、次の3つの観光地がおすすめです。」
・太宰府天満宮(福岡県)
・熊本城(熊本県)
・桜島(鹿児島県)
といった具合です。
独自の具体的言葉を入れる
関係性のある言葉で作った文章を基礎として、独自の具体的言葉を入れていくことで、Webサイトに独自性が生まれます。
例えば、
「遺品整理はお気軽にご依頼ください。」
は関係性のある言葉でできていますが、他のWebサイトでも同様の内容が書かれていたりしてロボットにはコピーコンテンツとみなされてしまう可能性もあります。
そこで、
「遺品整理のご依頼は、メールまたはお電話、もしくはLINEでも受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。」
とすれば、Webページ独自の新しい言葉が入った状態となります。
文章は引き算の概念
文章は引き算の概念で、なるべく冗長表現や重複表現は避け、簡潔に書いて趣旨が明解になるようにしましょう。
一度書いた文章に不要な表現が多い場合は、余分なものをそぎ落とすようにリライトすることも必要です。
重要キーワードを適切な位置に配置
コンテンツのタイトルは、検索結果に表示されるリンク部分になります。
つまり表札のような役割を持ちます。
そのため、コンテンツの内容と関連のあるタイトルにしなければなりません。
具体的には、コンテンツ内部に、タイトルにあるキーワードがどこかに入っているべきであるということです。
また、タイトルは余計なスペースや句読点、装飾などは使用せず、短く簡潔にまとめましょう。
タイトルは24文字以内であれば全て表示される傾向にあるため、この文字数内に収めることが望まれます。
スニペット(ディスクリプション=description)は概要説明のことですが、前述のとおり検索エンジンの検索結果にて表示される内容であるため、アピールポイントを具体的に簡潔に表現する必要があります。
また、スニペットは、表示される文字数の関係から、スマートフォンでは50文字以内、パソコンでは110文字程度に収めるのが理想的です。
そして、スマートフォンやパソコンでの表示を意識して、キーワードを早めに記述することも大事になります。
見出しの使用
大見出しh1は、SEOにおいてタイトルやdescriptionの次に重要なタグであるため、WordPressなどのブログにおいても、必ず使用することをおすすめします。
h1の配置としては、ページ内の最上部に使用します。
なお、タイトルはロボット向けの記述であるのに対し、h1はページを見るユーザー向けのものになります。
h1の書き方は、キーワードを用いながら、タイトルをもう少し詳しく言い直した内容にするのが良いでしょう。
見出しは、必要に応じて大きいものから順に適宜作成します。その順番は
h1>h2>h3>h4>h5>h6
となりますが、全て使用する必要はありません。
なお、タイトル≠h1≠h2…
といったように、それぞれの見出しとは一致させないよう、キーワードを用いて簡潔に記述します。
また、見出しは、そのすぐ下に段落を置いて、このセットで使用しましょう。
キーワードの配置
キーワードが複合語である場合は、双方の近接度を意識してできるだけ近づけるようにします。
その方が、SEOには効果的となります。
なお、同一キーワードを同じ段落内で使用するのはできるだけ避けましょう。
検索エンジンで過剰なSEOととらえ、ペナルティと判断される場合があるからです。
また、キーワードはできるだけ段落の先頭付近で使用するようにしましょう。
これにより、キーワードの突出度(目立ち度)が上がり、ユーザーにもロボットにも良い効果を与えます。
文字の間隔は空けずに
文章を書く時に注意したい点は、文字情報をロボットに正しく認識させるため、間隔は空けずに続き文字とすることです。
文字間隔を空けて見やすくすることはユーザーに対しては有効な場合もありますが、ロボットがきちんと文字情報として認識してくれるとは限らず、SEOではおすすめできない手法です。
もし文字間にスペースを空ける場合は、HTMLやCSSで調整するようにしましょう。
SEOを考慮して文章全体を調整・改善
文章を構成する際の基本的な要素には「5W1H」の考え方が広く浸透していますが、ビジネス上ではさらに「6W3H」まで検討することが望ましいとされています。
すなわち、
・Who(誰が)
・When(いつ)
・Where(どこで)
・What(なにを)
・Why(なぜ)
・Whom(誰に対して)
・How(どのように)
・How much(いくら)
・How many(いくつ)
です。
句読点のつけ方
句読点のつけ方ですが、誤読防止や、ユーザーにストレスを与えないような文意を確認してつけましょう。
例えば読点がない方が良い場合があります。
「彼女は、足が速い。」よりも、
「彼女は足が速い。」
の方が優れた文章になります。
PREP法を使用
Webサイトでは、「起承転結」のようにページの最後まで読まなければ結果を知ることができない形は不向きです。
そこで、「Point=結論」→「Reason=理由」→「Example=具体例」→「Point=結論」という順序で文章を組み立てる「PREP法」が、ロボットやユーザーにも伝わりやすくておすすめです。
一文一義または一文二義
文章を作成する際は、意図が伝わりやすい一文一義または全体としての抑揚をつけることができる一文二義を基本にしましょう。
時には主語や述語を省く
文章がくどくならないよう、時には主語や接続詞を省くことも考えましょう。
例えば、
「(私は)マンションを購入しました。私にとって最も高価な買い物でした。入居の日、(私は)うれしくて(私は)泣いてしまいました。」
といった文章では、()内の主語がない方がすっきりするでしょう。
数字の根拠や理由はすぐ下に
数字部分の根拠や理由はすぐ下に書いていきましょう。
例えば、
<h2>毎月65万円の収入が得られます</h2>
<p>なぜなら、確実に1日2万円ほど収入が得られるサイドビジネスがあるからです。</p>
といったように補足していきます。
代名詞はなるべく使用しない
「これ」「それ」「ここ」などの代名詞は、ロボットは解釈することができません。そのため、SEOの観点からは、代名詞はなるべく使用しないことが求められます。
場合によっては、代名詞を名詞に置き換えることも有効です。
例えば、
<h2>大相撲九州場所の当日チケットについて</h2>
<p>(このチケットは→)当日チケットは…</p>
といった形にします。
文体を統一する
文章中の文末表現は、文体を統一させることが求められています。
文体には「…だ。」「…である。」などの文語調や「…です。」「…ます。」などの口語調がありますが、コンテンツ内では、このどちらかに統一させます。
なおその際、文章が同じ文末表現で単調とならないよう、体言止めを使うなどの変化を加えることも有効です。
誤字・脱字は極力減らす
誤字・脱字は、ロボットが認識できないので、SEOにおいては不利となってしまいます。
一度書いた文章を見直したり、関係性のある言葉を多用して、被害を最小限に食い止めましょう。
なお、「Enno」というフリーツールは、誤字脱字をチェックしてくれるので活用しましょう。⇩
https://enno.jp/
まとめ
SEOの効果を上げるためには、ユーザー寄りだけではなく、ロボットにもすり寄ったライティングをしていく必要があります。
ブログなどのコンテンツを作成する際も、常にそのことを意識するようにし、キーワードをもれなくタイトルや各見出しに盛り込むことは必須となります。
検索エンジンの上位に表示されるために、本記事で紹介しましたさまざまなテクニックを用いて、SEOに強いコンテンツを作るよう工夫してみてくださいね。