ことわざには故人の知恵や教訓が詰まっており、現代の日常生活やビジネスなどにも役立ちます。
そんなことわざの主なものを、50音順に紹介していきます。
目次
「一人口は食えぬが二人口は食える」
<意味>
一人暮らしはいろいろ無駄が多くて生計を立てにくいけれども、結婚して夫婦二人で暮らせば経済的に得だし、家計をしっかり切り盛りするようになるので、なんとか食べていけるということ。
「一人娘と春の日はくれそうでくれぬ」
<意味>
一人娘は親が嫁にやるのを惜しがるので、とかく縁遠くなりがちだということ。
春の日が長くてなかなか暮れないことから、「暮れる」と嫁に「呉れる」をかけて言ったもの。
「人を怨(うら)むより身を怨め」
<意味>
他人の好意や態度を恨むより以前に、まず自分の努力の足りなさ、至らなさを反省せよということ。
(出典:淮南子(えなんじ))
「人を呪わば穴二つ」
<意味>
人に害を与えれば、それがいつか自分の身にも必ずはね返ってくるものだということ。
「穴」は墓穴のこと。人を呪い殺せばいつか自分もその報いを受けて殺される。だから、相手と自分を埋めるための二つの墓穴が必要になるという意味から。
「人を見たら泥棒と思え」
<意味>
他人はとかく信用できないものだから、まず用心した方が良いということ。
⇔[対義語]
「七度(ななたび)尋ねて人を疑え」
「人を見て法を説け」
<意味>
相手をよく見極めて、相手に適したやり方でものを言えということ。
人を説得したり諭したりする場合は、相手の人となりを見定め、相手に適した形で仏法を説けという意味から。
「髀肉(ひにく)の嘆」
<意味>
手腕を発揮する機会のないことを嘆くという意味。
「脾肉」は太ももの肉のこと。
中国の三国時代、劉備は劉表の客将になった時期があり、戦いもなく平和な時を過ごしていました。ある日、劉備は厠(かわや:便所)に立った時、太ももに肉が多くついていることに気がつきます。しばらく馬に乗って戦場に出ることがなかったためであり、いつになったら功名を立てられるのかと悲嘆に暮れていたことから出た言葉です。
(出典:三国志)
「火のない所に煙は立たぬ」
<意味>
火種のない所に煙が立つはずがないように、根拠のない所には噂は立つものではないということ。
噂が立つには必ずそれを裏付けるなんらかの根拠があるはずだということ。
{類義語}
「蒔かぬ種は生えぬ」
「火は火元から騒ぎ出す」
<意味>
最初に騒ぎ出した者が、そのことを引き起こした張本人であることが多いということ。
火事が出た場合、まず火事を出した所から騒ぎ出すという意味から。
「ひもじい時にまずい物なし」
<意味>
空腹のときにはどんなものを食べてもおいしく感じられるということ。
「ひもじい」は腹が減っているという意味。なお、「ひもじい」を「ひだるい」とも言います。